リスティング広告の成果を改善する13つの方法
「リスティング広告運用してみたけど、思ったほどの効果が得られない」とお悩みではないでしょうか。リスティング広告の成果を改善するには、「CPA(コンバージョン単価)を改善します。」さらに、「CPA(コンバージョン単価)」を改善するには、「コンバージョン率(CVR)」を上げる、もしくは「クリック単価(CPC)」を下げることで改善します。しかし、コンバージョン率とクリック単価を改善するにはどうしたら良いのか分からないという方も多いでしょう。そこで今回は、リスティング広告の成果を改善する13つの方法をご紹介いたします。
目次
リスティング広告を改善するなら「CPA(コンバージョン単価)」を見る
まず、リスティング広告の成果を改善するには「CPA(コンバージョン単価)」を着目しなければなりません。CPAとは、1つあたりのコンバージョンを獲得するために必要な単価のことです。CPAが下がるほど、広告予算内で多くのコンバージョンを獲得したという意味になります。
CPAは、「COST(総額費用)÷CV(コンバージョン数)」で計算でき、例えば、広告予算300,000円でコンバージョン数が30件だとすると、CPAは「300,000円÷30件=10,000円/1件」となります。このことから、コンバージョン数が増えれば増えるほどCPAが下がるということがわかります。
しかし、単純に広告費を減らすだけでは、CV数も減ってしまうため意味がありません。CPAを改善するには、先ほどご紹介した「COST(総額費用)」と「CV(コンバージョン数)」を、以下のようにさらに細かくして考えていきます。
- ・「COST(総額費用)=Click(クリック数)×CPC(クリック単価)」
- ・「CV(コンバージョン数)=Click(クリック数)×CVR(コンバージョン率)」
上記の計算式から、CPAを下げるために直接改善すべき箇所が、「CPC(クリック単価)」と「CVR(コンバージョン率)」ということが分かります。
※より分かりやすく解説すると、「CPC(クリック単価)」を改善すると、1クリックあたりのクリック単価が下がり(クリック単価が下がることでクリック数も増える=コンバージョン数も増える可能性あり)、COSTも下がり、CPAが改善する。一方、「CVR(コンバージョン率)」を改善すると、クリック数に対してコンバージョン数が増加し、CVRが上がり、CPAが改善するという流れです。
以上のことから、次からは「CPC(クリック単価)」と「CVR(コンバージョン率)」を改善する方法について詳しくご紹介いたします。
成果の悪いリスティング広告を改善する方法8つ
ここでは、成果が悪い状態からリスティング広告を改善する方法8つをご紹介いたします。成果が悪いかどうかを決めるには、ROAS(広告費用対効果)を計算してみると判断できます。ROAS(広告費用対効果)の計算式は以下の通りです。
「ROAS(広告費用対効果)=売上÷広告費×100(%)」
計算結果で、100%より下回っているとROASが低いと判断できます。以下の計算例を参考に計算してみてください。
- ・500,000円÷100,000円×100=500%…成果が良い
- ・80,000円÷100,000円×100=80%…成果が悪い
キーワードの改善
キーワードの改善には以下の方法があります。
- ・除外キーワードを登録する
- ・マッチタイプの変更
- ・キーワードの追加
「除外キーワードの登録」は基本的なことですが、しっかり登録していくことで部分一致の精度を高めていきます。アカウント管理画面からダウンロードできる「検索クエリレポート」を参考にし、並び替えで「コスト降順」していく作業すると非常に楽です。
「マッチタイプの変更」では、「部分一致」「フレーズ一致」「完全一致」があるので、それぞれ適宜設定していくことで改善が図れます。「部分一致」ですべてのキーワードを登録しておくと、無駄クリックが発生し、余計な費用を使っていることもあるので、「フレーズ一致」、もしくは「完全一致」に切り替えると、効率良く配信してくれるようになります。しかし、「部分一致」には網を広げるという役割があるため、必ずしも部分一致が悪いという言い方はできません。状況に応じてマッチタイプを変更していくというのが重要となります。
「キーワードの追加」はそのままの意味で、見込み顧客が検索しそうなキーワードを探して追加する、もしくは部分一致で拾ってきたキーワードを追加する作業です。むやみやたらに追加しても意味がないため、効果が見込めそうなキーワードだけ追加していきましょう。
キーワードごとに入札単価の改善
「キーワードごとに入札単価を引き下げる」は1位に表示されなくなる可能性もありますが、リスティング広告は必ずしも1位が一番良いとは限りません。CPAで見ると、4位、5位のほうが効果が良いということもありますので、クリック単価が高いキーワードは入札単価を引き下げて対処しておくのも一つの手です。
目標CPAを基に以下のように計算していくと良いでしょう。
CPC = CPA(コンバージョン単価) × CVR(コンバージョン率)
目標CPA:10,000円、CVR0.25%の場合
CPC = 10,000円 × 0.25%(0.0025)
CPC = 25円
この場合は目標CPAを10,000円以下にするためには平均CPCが25円以下にならなければいけないことがわかります。キーワードごとによってパフォーマンスが異なることがあるとおもいますが、CVRの低いキーワードやクリック数は多いが入札単価の高すぎるキーワードに絞って計算して、調整していくと良いでしょう。
広告グループの改善
広告グループ内に検索意図やユーザーが求めている商品・サービスがそれぞれ異なるキーワードが混合している場合、広告グループの改善が求められます。基本的には、1商品1広告グループを意識してキーワードを設定していくことをおすすめいたします。というのも、広告が表示される仕組みとして、設定キーワードとランディングページの関連性があります。設定キーワードが様々なキーワードで混合しているとランディングページの関連性も下がりますので、注意しましょう。
広告文の改善
次に広告文の改善です。広告予算が少ない場合、多くのユーザーに広告をクリックしてもらうのは得策ではありません。あえてターゲットを絞った広告文を作成するのもひとつの手です。例えば、「高級○○取り扱い中!」「○○な方限定!」など、ターゲット以外のユーザーを除外することであえてクリックさせないという方法を取り、コンバージョンしてくれる確度の高いユーザーのみを集客します。
また、基本的なことですが、広告文は以下の作成ポイントを押さえて作成しておきましょう。
- ・広告文は複数登録する
- ・出来る限り検索クエリと一致させる
- ・具体的なメリット、数字を強調する
- ・ユーザーの行動を促す文章にする
- ・登録キーワードを広告文(なるべく前方)に含める
- ・USP(商品・サービスの独自の強み)を記載する
- ・ブランドネームを上手く活用する
- ・記号をうまく利用する
- ・ターゲットを細かく絞り込む
- ・期間を限定する+オファー
キャンペーン予算配分の改善
こちらはいくつかキャンペーンがある場合のみです。効果の高いキャンペーンと効果の低いキャンペーンを見極めて、効果の高いキャンペーンに予算を多めに配分するだけなので、比較的簡単な作業です。効果の高い・低いに関しては、CPAやCV数などの数値を参考にしましょう。
キャンペーン設定の改善
キャンペーン設定の改善では、以下の設定を改善します。
- ・ネットワークの設定…パフォーマンスを確認して、検索サイトの検索結果にのみ広告表示させる場合は「Google検索」、検索結果以外であれば「検索パートナー」を選択します。
- ・曜日配信…曜日別のレポートを確認し、CVしやすい曜日を指定して配信します。
- ・時間帯配信…時間帯別のレポートを確認し、CVしやすい時間帯を設定し配信します。
- ・広告配信方法…「標準」「集中化」の二つがあるので、どちらかを選びます。
- ・配信対象外サイトの登録…無駄クリックを生むサイトは除外をします。
インプレッションシェアの改善
インプレッションシェアは予算配分、入札単価を考えるうえで非常に重要な情報です。多くの広告代理店では、インプレッションシェアをレポートに含めないことが多いです。インプレッションシェアについては、ここで解説すると非常に長くなるため、以下の記事をご覧ください。
外部要因分析とLP改善
広告効果が下がる外部要因として、「時期的要因」と「競合他社の入札状況」が上げられます。外的要因による広告効果低下がみられる場合、臨機応変に広告費を引き下げたりして対応しましょう。
また、ランディングページ(LP)改善も重要です。ランディングページをすべて画像にしてしまっているページもありますが、「Google Slap(グーグルスラップ)」に引っかかりやすく、広告ランクを引き下げる原因になります。可能な限り、ランディングページは画像だけではなく、テキストを含めるようにしてください。
さらなるリスティング広告からの成果獲得を実現する5つの改善方法
ここでは、すでに成果獲得できているけどもっと伸ばしたいという方向けに5つの改善方法をご紹介いたします。
CVRの高い地域・時間帯・デバイス・ユーザー属性に配信強化する
CVR(コンバージョン率)の高い地域・時間帯・デバイス・ユーザー属性をレポートを参考にして割り出し、配信設定をそれらに合わせて配信すると、より効果が高くなることがあります。レポートを参考にして、配信設定を強化していきましょう。
クロージングの強化
ランディングページの最後に商品・サービスを購入してもらうために、クロージングをするのですが、たまにランディングページにこのクロージングがない場合があります。「今ご購入で〇%OFF」「特典で〇〇が付いてきます」等のクロージングを強化しましょう。
広告のABテストをおこなう
ABテストとは、異なるページ同士を一定の期間同時配信し、どちらが効果が良かったかを決めることです。異なるページ同士とは言いましたが、全て異なるわけではありません。一部分だけ異なるパターンがほとんどで、例えば、ボタンの色が緑が良いのか、赤が良いのかというレベルでテストしていきます。ランディングページの内容の順番を入れ替えて、コンバージョンされやすい最適なランディングページを改善していきます。
キャンペーンの予算を引き上げる
シンプルですが、キャンペーンの予算を引き上げるのも成果獲得の改善方法です。予算を引き上げることで、予算的に改善が難しかった箇所の改善もできるため、改善効果は高いです。
動的検索広告を配信する
動的検索広告は、充実したウェブサイトや大規模な商品在庫を持つ広告主様に最適で、Webサイトのコンテンツに基づいて広告の掲載対象を設定することで、キーワードに基づくキャンペーンではリーチできなかったユーザーにも広告を表示できます。つまり、ユーザーの検索に基づいてページから情報を抜き取り、ユーザーに合わせた広告文を表示してくれるという機能です。通常であれば広告の見出しと説明文を設定する必要がありますが、動的検索広告では見出しを設定する必要が無く、広告クリック後の遷移先も自動で選定されます。広告の説明文については任意で設定します。「サイズや型番での検索需要がある EC サイト」「コラムやブログ」に活用できます。
動的検索広告の設定方法についてはGoogleヘルプに記載されていますので、ぜひ参考にしてください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。リスティング広告の成果はCPAの改善をすることで大きく向上します。CPAの改善には「CPC(クリック単価)」と「CVR(コンバージョン率)」を直接改善します。本記事を参考にして「CPC(クリック単価)」と「CVR(コンバージョン率)」の改善を試してみてください。もし、リスティング広告改善が上手くいかなかった場合はぜひPULL-NETに運用をお任せいただけると幸いです。PULL-NETでは少額運用も受けていますので、お気軽にご連絡下さい。
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